IT業務効率化

プリザンターとは?特徴や効果、無料の導入方法
【プリザンターコラム第1回】

滋賀 泰樹

業務効率化に役立つ業務アプリ、プリザンターをご存じですか?
プリザンターはエクセルや紙を使った管理業務の効率化などの課題を解決することができます。このコラムではプリザンターの特徴をはじめ、無料の導入方法、コツやノウハウを解説していきますので「業務の快適化」を実現するために、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
一緒にプリザンターの世界を楽しみましょう!

  1. プリザンターとは?特徴
  2. プリザンターの具体的な機能一覧
  3. プリザンターの導入効果
  4. プリザンターを活用した成功事例
  5. プリザンターを試してみる
  6. プリザンターのメリット
  7. まとめ

プリザンターとは?特徴

はじめに、プリザンターとは一体どんなツールでしょうか?
一言で表すと「素早く業務アプリを作成できるノーコード・ローコード開発ツール」です。
プリザンターは無料で利用できる国産OSS(オープンソースソフトウェア)として、株式会社インプリムによって開発されました。

プリザンターを活用することで、Excelで管理している顧客データや問合せ管理などの業務を簡単にWebアプリ化し、Excelでは難しかった複数人での編集や情報の利活用が可能となります。

はじめに、プリザンター基本仕様を解説したいと思います。
※プリザンターには、それぞれプランがあり今回はオンプレミス版でご紹介します。

ノーコード:業務アプリを標準機能で簡単作成

プリザンターは約200種類もの業務アプリのテンプレートが標準装備されており、プロジェクトの管理や顧客管理、ヘルプデスクや在庫管理など、活用シーンに合わせて直感的に業務アプリを開発することができます。

プログラミング不要の標準機能を用いて、“業務情報を管理・共有する”という目的を明確にして利用することにより、 維持管理の運用負荷も低く抑えられ、日々の業務改善や快適化を期待できるでしょう。

ローコード:様々なカスタマイズを加えて実装

ノーコードの標準機能に加えて、さらにスタイルやスクリプト、APIを利用することで(※1)業務に合わせた見た目や機能の追加を素早く実装することが可能です。豊富なAPIで基幹システムとの連携や、独自のSQL実行などバックエンドの拡張性も備えていますので、幅広い利活用が可能です。

(※1)クラウド版に関しては、フリープランとライトプランではスタイル・スクリプト・サーバースクリプト・APIの機能は利用できません。

プリザンターの具体的な機能一覧

プリザンターをインストール、もしくはクラウド版サービスなどを利用すると、図1に記載された機能と画面が用意されます。まずは図1をご覧ください。


プリザンター基本機能の簡易関連図

図1.プリザンター基本機能の簡易関連図

情報を管理する「テーブル」と呼ばれる情報の格納先の作成や、情報(レコード)の新規作成、編集のための「フォーム」を設定することができます。
はじめからこのような機能や画面が用意されているため、一から業務アプリを開発する場合に比べ、スピーディーに業務アプリの作成を開始できます。

プリザンターの導入効果

手軽に業務アプリが作成できるため、社内の業務効率化ツールとして導入が加速しています。
加えて、業務に迅速に対応できる点からコミュニケーションデータベースとして、複数人でのタイムリーな情報の利活用が導入効果として挙げられます。

プリザンターを活用した成功事例

大企業をはじめ地方自治体でもプリザンターが採用されており、当社では、岐阜県様への導入支援サービスの実績があり、デジタル化をサポートしました。

プリザンター導入事例

そして、これから皆様の業務に活用していただくためにも、ご利用希望に合わせて選べるトライアル方法についてご説明します。

プリザンターを試してみる

開発元のインプリム社ではお客様のご利用環境に合わせてトライアルできるよう、様々な環境やドキュメントを準備しています。
また、Windows10/11のPCにもインストールが可能ですので、特別なサーバ、仮想環境が無くともまずはクライアントPC1台からインストールして試すこともできますし、クラウドサービスやデモ環境を利用する事も可能です。
※クラウドサービス、デモ環境については利用の期間、機能に制限がありますのでご注意ください。

プリザンターの無料トライアル

  1.  (1) 「デモサイト」ですぐに試してみる 
  2.  (2) 「オンプレミス版」をダウンロードして試す
  3.  (3) 「クラウド版」のフリープランで試す

※本記事の内容は2023年11月末現在の情報です。サイト変更やインストール方法が変わっている可能性がございますので、ご利用の際はご注意ください。

(1) 「デモサイト」で試してみる

ほぼ機能制限もなく60日間無料で利用できるので、まずはこちらで試してみるのも良いでしょう。

【インプリム社 デモサイト】
https://pleasanter.org/demo

プリザンターデモサイトログイン画面

ログイン画面イメージ

上記の図にあるように、メールアドレスを登録するとアカウントが作成され、メールによってアナウンスされるようになっています。3つの方法の中では一番気軽に利用することが可能です。

(2) オンプレミス版をダウンロードして試してみる

オンプレミス環境はプリザンターの様々な機能、カスタマイズ(スクリプトやAPIなど)も含めた検証に向いています。データベースに直接アクセスするようなカスタマイズを検討されている方はこちらの方法でトライアルをお試しください。

まずは下記のサイトから「Community Edition」をダウンロードしてください。

【インプリム プリザンター ダウンロードサイト】
https://pleasanter.org/dlcenter


プリザンターダウンロードサイト画面

ダウンロードサイト画面イメージ

インストールする環境(OS)に合わせて参照し、インストール作業を行ってください。インストールマニュアルは、下記サイトへ掲載されています。

【インプリム プリザンターユーザーマニュアルサイト】
https://pleasanter.org/manual/420234


プリザンターマニュアルサイト画面

マニュアルサイト画面イメージ

なお、項目数が多い場合にも制限を気にせず利用できる「Enterprise Edition」ライセンスのトライアルについては、別途ご相談ください。
※「Enterprise Edition」はサポートプランのご契約が必要となります。

(3)  「クラウド版」フリープランで試してみる

機能や利用ユーザー数、登録レコード数などプラン毎に制限はありますが、フリープランであれば無期限で利用できます。
下記のサイトから申し込みが可能です。

【Pleasanter.net フリープラン登録ページ】
https://pleasanter.net/Home/Price

Pleasanter.net フリープラン登録画面

Pleasanter.net フリープラン登録画面イメージ

Pleasnater.netではフリープラン以外にも、利用ユーザー数などのご利用に合わせてライトプラン、スタンダードプランのご用意があります。

Webサービス利用に関するポリシーで利用を許される状況なのであれば、まずはフリープランでプリザンターの基本的な利用方法を理解していただいた後に、必要だと思われる機能を考慮して、ライトプラン、もしくはスタンダードプランに変更するのが良いのではないでしょうか。

情報の管理がプリザンターで可能かを判断されるだけであれば、フリープランでも可能と言えます。また実装に向けて具体的な機能要件がまとまってから、ライトプラン、スタンダードプランの60日間の無償利用で機能要件を満たしているのかを確認するという進め方もできます。

プリザンターのメリット

導入を進めたい方に向けて、プリザンターのメリットを解説します。

基本無料のOSSであるプリザンターでは、簡単で便利な業務アプリがすぐに作成出来て、かつ、ローコードで拡張してカスタマイズする事で業務に合わせた機能を実装し、様々な業務に活用できます。

ただし、「OSSとしてサポートが充実していないのでは?」とご心配の方もいらっしゃると思います。

カスタマイズと拡張機能で便利に、そして安心して利用するために「有償のサポートサービス」が充実していますので、さらなるツール活用をお考えの方は技術支援サービスなども視野に入れてみてはいかがでしょうか。

▶Pleasanter(プリザンター)導入支援サービス詳細はこちら

まとめ

今回のコラムのまとめとしては以下の通りです。

■ プリザンターの基本を理解しましょう
■ デモサイト・オンプレミス版・クラウドサービスなどで試してみましょう

まずは、スモールスタートで実際に利用し、活用範囲を拡大していくことが今後の業務効率化につながるのではないでしょうか。

追加機能の開発・構築が必要となるかの判断や、実際に開発を行う場合にも、プリザンターを知っておくことで要件定義もスムーズになります。そしてプリザンターの標準機能を活用し、運用方法などを工夫してカスタマイズの数を少なくすることで、開発費用を抑えることもできます。

プリザンターはシンプルで柔軟なカスタマイズ性を兼ね備えた便利なツールですが、機能が豊富なため、今後のコラムでは役立つ操作方法をお伝え出来ればと思っています。少しでもプリザンターのことを理解していただき、

「プリザンターを試してみよう!」

と思っていただければ幸いです。

次回は、プリザンターの情報の格納先である「テーブル」の作成までの一連の流れをポイント交えてご紹介します。お楽しみに!



<著者>
滋賀泰樹

shiga

<経歴>
システム運用、システム監視、サーバ、ネットワーク、セキュリティ、RPAなどの業務に従事し、各現場で脱ExcelやWebDBを使った業務改善を実施してきたWebDB活用と業務改善のスペシャリスト。現在はWebDBをはじめ、ETL、RPA、BIツールなどを組み合わせた業務改善を提案しつつ、プリザンターに関するサービス運営とプリセールスが主な業務。ビジネスプロセス革新エンジニア資格保有。
ダイエット目的に始めた自宅トレーニングがライフワーク。
筋肉量は増えたが体重は減らないのが悩み。

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