システム開発

SAP BTPで何ができる?
主要機能や導入メリット・デメリットを解説

前回はSAPの2027年問題を紹介しましたが、今回はSAP BTP(SAP Business Technology Platform)の概要に加えメリット・デメリット、またどのようなユーザーに適しているのかについて詳しく解説します。

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  1. SAP BTPとは?
  2. SAP BTPのメリット・デメリット
  3. SAP BTPはどんなユーザー向け?
  4. SAP BTPでもアドオンは必要?
  5. まとめ

1. SAP BTPとは?

SAP BTP(SAP Business Technology Platform)は、SAPが提供するクラウドベースの開発・拡張プラットフォームです。S/4HANAやSAP SuccessFactorsといった業務アプリケーションと連携しながら、データ活用・業務拡張・アプリ開発などを一元的に行えるのが特長となっております。

BTPには、以下のような機能があります。

  1. データ分析・AI(SAP Analytics Cloud、SAP AI Core)
  2. アプリ開発(SAP Build、SAP Cloud Application Programming)
  3. 拡張開発(SAP Extension Suite)
  4. システム統合(SAP Integration Suite)
  5. 自動化(Automation)

簡単に言えば「SAPに限定されず、クラウド上で柔軟に拡張や他システムと連携できる基盤 」というイメージです。

SAP BTP1

2.SAP BTPのメリット・デメリット

SAP BTPを実際に導入する上で知っておきたいメリット・デメリットをまとめました。

SAP BTPのメリット

  1. S/4HANA標準のまま拡張可能:本体にアドオンを組み込まず、BTP側で処理する「クリーンコア」が実現できる。これにより不具合の増加やテストの長期化を回避。
  2. 迅速な開発と試行:ローコード開発環境やプリビルト機能で、PoC(概念検証)もスピーディ。
  3. マルチクラウド対応:Microsoft AzureやAWSなど、主要クラウド環境で提供されている。
  4. 他システムとの接続性:SAP以外のシステムやAPIとも比較的スムーズに連携できる。

SAP BTP2

SAP BTPのデメリット

  1. コストの見通しが複雑:サービス単位で課金されるため、利用設計によっては予算が読みづらい。
  2. SAP特有の学習コスト:SAP CAP(Cloud Application Programming)やBTPの構成を理解するのに時間がかかる場合も。
  3. 既存のアドオン資産をすべて活用できるわけではない:再構築が必要なケースも。

SAP BTP3

3.SAP BTPはどんなユーザー向け?

次にSAP BTPがどのようなユーザーに適しているのかをご説明します。

  1. クラウド化を進めたいがSAP本体はなるべく改修したくない企業
  2. アドオンを多数抱えており今後も業務に合わせて柔軟に拡張していきたいユーザー
  3. SAPと他のクラウドサービスを組み合わせて独自性の高い業務プロセスを作りたいIT部門

SAP S/4HANAの導入においては「Fit to Standard(標準機能への業務のフィット)」が基本方針とされていますが、現実にはすべての業務を標準機能だけでカバーすることは難しい場合も多いです。
そのような場面でBTPを活用することで「SAP標準は崩さずに、必要な拡張だけを外付けで実現する」という、業務要件とFit to Standardとの両立が可能になります。

このアプローチにより、将来的なアップグレードにも強く、標準活用と業務独自性のバランスがとれたシステム運用が実現できる点が大きな魅力です。

4.SAP BTPでもアドオンは必要?

SAP BTPでもアドオンが必要になるケースは多いです。 ただし、BTPで開発するアドオンは、従来の「SAP本体へのZプログラム」とは考え方が変わります。

  1. 本体を標準のまま外出しで処理(クリーンコア)
  2. Node.jsやJavaなど、オープンな言語で開発可能
  3. APIベースでSAPと連携

このアプローチにより、バージョンアップに強く、再利用性や保守性の高いアドオン設計ができるようになります。

今までABAPでガチガチに組んできた開発チームも、今後は「クラウドネイティブ」な発想にシフトしていく必要があると言えます。

SAP BTP4

5.まとめ

SAP BTPは、これからのクラウド時代における柔軟な業務拡張を可能にする重要な土台です。
特にアドオンを多数抱える企業や、パブリッククラウド上でシステムを最適化したい企業にとって、SAP本体に手を加えず、業務要件に対応できるのは大きな魅力です。

CTCSでは長年のSAP運用経験を元に、お客様のニーズにきめ細かく対応したサービスを提供しています。
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