【無線LANコラム】第6回 無線LAN導入のコツ(前編)

中島 暁子

1. 無線LAN機器、どれを選べば良いの?
2. 用途による無線LAN機器の違い

今回は、オフィスで使用する業務用無線LANの導入について考慮するべきポイントを、2回に分けて書いていきたいと思います。

1. 無線LAN機器、どれを選べば良いの?

無線LAN環境を導入する際に、まず検討するのは無線LANの機器です。

例えば、家電量販店に行くと、たくさんの無線LANルーターやアクセスポイントなどの無線LAN製品を販売していますね。

また業務用の無線LAN製品も、インターネットで検索すると様々な価格の製品が数多く出てきます。

これらたくさんの製品の中から、とりあえず通信速度の数値が大きいものを買って、机の上に置いていざ使おうとすると、思ったほど通信速度が出ない、使っているとだんだん遅くなる、繋がらないことがある…など、うまく使えずに困っているという意見をよく聞きます。

無線

2. 用途による無線LAN機器の違い

家電量販店で販売している無線LANルーターは一般家庭でPCやスマートフォンを接続することを想定して作られています。

その為、業務用として複数台のPCを接続して一斉にデータ通信を行う使い方には適していません。業務用の無線LAN製品は、セキュリティを考慮しながら多くのPCが接続できるように設計されているのです。

また量販店で販売されている製品にも、業務用の製品にも、通信速度が記載されています。この速度はあくまでも「理想的な環境で通信した場合に出る最も速い速度」です。

しかし現状では、様々な場所で無線LANが使われています。また無線LAN以外にも無線を使う機器が数多く存在します。これら「自分の無線LAN機器」以外が発する電波は通信の妨げ(干渉波)となりますので、「理想的な環境」には程遠い状況です。無線LANの通信速度は電波環境に大きく依存しますので、干渉波の発生状況を考慮せずに無線LANのアクセスポイントだけを置いても、快適に使うことは出来ないのです。

業務用の無線LAN製品には、電波環境がある程度変化しても通信を継続できる機能が搭載されています。

次回は、業務用無線LAN製品の選び方について、解説していきます。

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