【仮想化基盤運用コラム】第6回 

ITシステムのプレーヤーたち(前編)

紫藤 泰至

ここまで、ITシステムの「運用」について、様々な角度から解説をしてきました。


前回、「運用」はITシステムの面倒を見ることで、“日々是好日”(毎日が何事もなく、無事でよい日である)を実現することが目標だと説明しました。しかしITシステムの目標である「ITシステムを使う人がみんなハッピーになる」には、「運用」だけでは達成できません。「運用」はITシステムのうちの1つの役割を担っているに過ぎず、様々な役割の人がそれぞれ力を合わせないと目標達成できないからです。


今回は、ITシステムに関わる様々な役割の人にフォーカスして、ITシステムにおける「運用」のポジションを説明していきます。

ITシステム・6人の「プレーヤー」

ITシステムに関わる様々な役割の人を、スポーツに例えて「プレーヤー」と私は呼んでいます。 団体競技のスポーツで考えてみてください。野球は9人、サッカーは11人、バスケットボールは5人で、1つのチームを組みます。複数人で構成されたチームでは、その中で役割分担をします。例えば守備や攻撃、その他にも足の速い人、力持ちの人、盛り上げ役の人、まとめ役の人など、それぞれの得意分野に応じて様々な役割があります。


ITシステムに関わるプレーヤーを私なりにまとめてみたところ、次の6人になりました。


・使う人
・描く人
・作る人
・動かす人
・売る人
・教える人


まずは、「使う人」。これは“ITシステムを「使う人」”と考えてください。今はITシステムを使っていない人はほとんどいないので、全ての人は「使う人」と言ってもよいでしょう。


次に登場するのは、「描く人」です。その仕事は、「使う人」がハッピーになるITシステムを考え、それを分かりやすく絵に描くことです。


そして、「作る人」が作ったITシステムを日々無事に動かし続けるのが「動かす人」です。勘の良い方はお気付きだと思いますが、「運用」は「動かす人」に当たります。


プレーヤーの役割分担

プレーヤーの役割分担

その他のプレーヤーの役割とそれぞれの仕事を説明するため、次のような物語を考えてみました。
(中編に続く)


<著者>
紫藤 泰至

<経歴>
メインフレームからのシステム運用の経験を活かし、お客様のシステム運用をデザインする業務を歴任。現在は、仮想化基盤(プライベートクラウド)運用、運用自動化をデザインするコンサルティングに従事。ITIL Expert保有。

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