株式会社NTTファシリティーズは、国内データセンターの約30%に関わった高い実績・技術力をもとに、電力コストや人件費の削減、設備・建物の老朽化対策、拡張性への対応といった課題を解決し、多角的な視点からデータセンターの価値を最大化しています。その取り組みの一環として、DR(ディザスタ・リカバリー)サイトにおけるリモート運用のパートナーとして、CTCシステムマネジメント株式会社を選び、コストパフォーマンスに優れた「電流・温度・湿度」のリモート監視を実現しました。
・電流・温度・湿度監視システムのリモート化
・西日本のDRサイトにおける緊急時のオンサイト対応
・ICTに精通した運用パートナーのサポート
・カスタマイズ型のリモート監視に加え、問い合わせ窓口も一括で対応
・緊急時オンサイト対応メニュー利用による常駐体制の回避
・ICT運用パートナー連携でのデータセンター事業強化の推進
株式会社NTTファシリティーズのデータセンター構築ソリューションは、データセンターの企画から設計、構築、保守・運用に携わっている総合的な技術力を活用し、運用コストの削減や老朽化対策などお客様のさまざまな課題を解決しています。その特長やデータセンター事業の強化に向けた課題について、同社の営業本部 第一法人営業部の江間 恒尊部長は、次のように説明します。
「当社の提供するデータセンター構築ソリューションは、国内データセンターの約30%に関わった高い実績と技術力でデータセンターの価値を最大化しています。このデータセンター事業をさらに強化していくために、以前からICTに精通した運用パートナーを探していました。当社は、設備や維持管理といったファシリティ事業において、技術的にも経験豊富なスタッフを数多く擁しています。しかし、データセンター内で稼働するサーバーやネットワーク、さらにはアプリケーションの監視など、ICTに関する部分では、運用に携わるスタッフが不足していたのです」
数多くのデータセンターの課題を解決してきた株式会社NTTファシリティーズでは、その価値をさらに高めていくためには、設備面だけではなくICT面でも顧客から信頼される運用やリモート監視に対応する必要があると考えました。そして、その課題を解決するために、ICTの運用パートナーを探したのです。
株式会社NTTファシリティーズが、ICTの運用パートナーとしてCTCシステムマネジメント株式会社を選んだ背景について、営業本部 第一法人営業部の吉田 敏之課長代理は、その経緯を振り返ります。
「運用パートナーの候補として、早い段階からCTCシステムマネジメント株式会社の名前はあがっていました。ICTの運用管理における高度な技術力と実績があるので、互いに協力し合えばお客様からの信頼も得られると考えていました。そんなときに、当社のお客様から障害対応を目的として、関西方面にDRサイトを構築したいというお話があったのです。このDRサイトは、西日本のデータセンターを使うことになったのですが、ICTに精通した一括受付窓口と、同じ体制内で電流や電力に温度などをリモートで監視する必要があり、システムを開発しなければ対応できないことがわかったのです」
最新のサーバーやネットワーク機器は、仮想化技術によってハードウェアの集約化が進んでいます。そのため、一台のラックに機器を高密度に集約できるので、電流の消費量も増加しています。DRサイトを安全かつ確実に運営する上で、電流などの監視はとても重要になっているのです。
「データセンターで安定的にIT機器を運用するためには、電流の管理は必須だと、我々は考えています。しかし、これまでの電流監視は、ビル内などの閉じた施設で行われることが多く、今回のDRサイトに要求されるICTに精通した一括受付窓口体制とリモートによる電流監視が一体となったソリューションがなかったのです。そこで、開発から運用までをトータルにサポートしてくれて、コストパフォーマンスに優れた運用パートナー企業として、CTCシステムマネジメント株式会社を選んだのです」と吉田氏は選定の理由を説明します。
CTCシステムマネジメント株式会社は、長年の運用実績があるだけではなく、関西にも活動拠点があるので、西日本のデータセンターにオンサイトで対応できる体制を整えられる点も、株式会社NTTファシリティーズから評価されました。また、ICTに精通しサーバーやネットワークの運用や監視の経験が豊富なことも、株式会社NTTファシリティーズにとって理想的な運用パートナーとなったのです。
「リモート運用・監視サービス」では、お客様の要望に応じたカスタマイズによる運用・監視サービスを提供します。
「西日本のDRサイトのリモート運用においては、当社が電流・温度・湿度監視用のソフトウェアの開発から24時間体制の運用監視にオンサイトのサポートまで、そのすべてを自社のスタッフだけで実現するとしたら、どれだけの投資が必要になるか試算しました。その想定コストとCTCシステムマネジメント株式会社に電流・温度・湿度監視用ソフトウェアと一括受付窓口体制も含めたトータルでの運用監視体制を依頼した予算を比較した結果、今回のサービスは3割から4割ほど安価に対応できたのです」と吉田氏はコスト面での成果について話します。
西日本のDRサイト運用プロジェクトがスタートし、CTCシステムマネジメント株式会社では運用体制を整えると同時に、機器の電流と温度と湿度をリモートで監視するシステムの導入に取り組みました。システム導入体制の整備は順調に進み、わずか2ヶ月後には、DRサイトをカットオーバーできたのです。
「プロジェクトの推進にあたっては、DRサイトを構築されるお客様のところに、我々だけではなくCTCシステムマネジメント株式会社のエンジニアの方にも同行してもらいました。ICTに精通した専門家がいることで、お客様にも安心していただけました。また、実際にサーバーやネットワーク機器をDRサイトに搬入して構築する際にも、CTCシステムマネジメント株式会社の運用スタッフに協力してもらったので、作業はとてもスムーズに進みました。やはり、運用パートナーとして選んでよかったと思っています」と江間氏は評価します。
「今回のDRサイト構築では、CTCシステムマネジメント株式会社に当社向けの電流・温度・湿度監視のシステムと一括受付窓口体制を構築してもらったことが、当社のサービスにとって大きな付加価値となりました。実は、当社の既存のお客様にも、このリモート対応の電流・温度・湿度監視ソリューションは、運用管理のコスト低減につながるので、積極的に提案していけると考えています」と吉田氏はデータセンター事業の今後に向けた取り組みについて話します。
「今後は、CTCシステムマネジメント株式会社のソリューションや技術力をさらに活用して、より上位の運用監視や保守サービスなどを提供してきたいと思っています。当社のデータセンター構築ソリューションは、データセンターの価値を継続的に高める点で、とても優れていると自負しています。その設備にICT面での強固な運用監視やサポート体制が組み合わさることで、データセンターを利用されるお客様への信頼度をより一層高めていけます。さらに、電流・温度・湿度監視から得られた膨大なビッグデータを収集し分析することで、機器の異常を予測したり、電流の見える化を推進して、より安定した稼動や最適な電流設計などに活かしていければと計画しています」と江間氏は抱負を語りました。
両社のパートナーシップは、株式会社NTTファシリティーズが構築するデータセンターを利用するお客様にとって、これまで以上に安心で安定したサービスの確立に貢献しています。
株式会社NTTファシリティーズ様
所在地:東京都港区芝浦3-4-1
グランパークタワー
設立 :1992年12月1日
URL :http://www.ntt-f.co.jp/
※本記事は2015年1月に取材した内容を基に構成しています。
記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。